野菜には種類によって適正pHが違う
野菜別適正pH表
アクアポニックスの野菜ベッドで栽培するのに向く野菜を選んで、各野菜の適正pHを調べて表にしてみました。(実はサイトによって微妙に数値が違うので、農水省を参考にしました)
野菜には弱酸性土壌向き、弱アルカリ性土壌向きなどの種類もあるようですが、ほとんどの野菜は微酸性の6.0~6.5辺りのものが多いです。
これを見てほとんどの人が 小松菜最強じゃん!と叫びます。
ちなみに水耕栽培のみで野菜の栽培をおこなう場合、適正数値はpH5.5~6.5です。
魚種による適正pH
次は魚による適正pHです。
農業分野と違い、アクアリウムの分野では
●弱酸性 6.0~6.5
●中性 6.5~7.5
●弱アルカリ性 7.5~8.0 というpHの範囲になっています。
● 鯉・金魚参考サイトA 6.5~8.0
参考サイトB 中性~弱アルカリ性
参考書籍 7~9
● ティラピア参考書籍 (ナイルティラピア) 7~9
※ティラピアはシクリッドの仲間で産地、種類によってpHが違います
● めだか
参考サイトA 7.0~8.5
参考サイトB 中性~弱アルカリ性
参考サイトC 5~9 ←えぇ
メダカの参照サイトCの数値には驚きましたが、一応中性のpH7を推奨しています(ホッ
我が家で飼ったチョウザメもpH6~8の間で頑張ってくれましたが、やはりpH7の水質を保つことがベストです。
結論 pH7で飼っとけば問題なし!
野菜と魚両方に適正なpH
上の表から野菜は微酸性の6~6.5の環境を好む傾向が高い。魚は6.5~7.5の範囲での水質がベスト、となります。したがって、
魚と野菜の同時育成をおこなうアクアポニックスは適正範囲が6.5~7.5!
もっと言えば 6.8 が理想値 としておけば間違いないということになります。
しかしぶっちゃけアクアポニックス毎日やってる立場としては、水質の変動は仕方ないです。特定の数値を持続させていくのはなかなか大変です。うちでは8.8くらいになってもカマツカ(淡水魚)がよく耐えていてくれました (無知な頃のぼんちすと家の過酷な境遇に耐えた特例かも…ひっくり返って生きていましたが)。
しかし野菜は極端な酸性、アルカリ性では生育が悪くなり育ってくれません。また、野菜の育ち云々の前に魚が死んでしまいます。ペーハーのコントロールはとても重要ですね。
水換えが必要になったときは急激なpH変動を起こさぬよう気をつけます。もし理想値から大きく外れてしまっていたら、少しづつpHを理想値に戻してあげることです。水換えする時は一日にpHが0.2くらいの差で行うのが魚にストレスがかからない、などとありますが実際はむずかしいです(笑)
一番良いのは、測定器を用意して定期的に検査し、大幅にpHを変動させないことです。
適正pHを維持するためのお助けアイテム
まず、pHの状態を知る必要があります。
テトラテスト6 in 1 はテスト試験紙となっており、飼育水に浸して1分待つだけで色による変化でpHの数値がわかるようになっています。pHのほかにも炭酸塩硬度や硝酸塩などの重要な項目をいっぺんに6項目チェック出来るので定期的な水質検査に適しています。正確な数値は出す事が出来ません。デジタルペーハーメーター は測定する溶液に測定器を浸し数値を読み取ります。思い立った時に、正確な数値が手軽に測れます。ちょっとお値段が張るのと、時々校正が必要です。pH試験液 付属の容器に試薬を2滴入れてから、測定したい溶液を加えたあと、pH測定表に印刷されている色と比較します。上の画像のような感じで大雑把にわかります(笑)
また、上記の3点は水溶液に対応したものですが、土壌のpHを測定する場合は、このような鉢や地面に直接差し込んで土のpHを測定できるものもあります。アクアポニックス以外にもプランターなどで栽培している場合、あると便利です。
野菜ごとの適正pH値、魚種による適正pH値の違いを把握することにより、より良いアクアポニックス栽培を行うことが出来ますね。
また、pHの他にEC(電気伝導度)という指標があり、土壌や水溶液中の硝酸態窒素含量の推定に用いられます。こちらのECも憶えておくと、栽培を行っていく上でpH管理とともにとても役に立つ指標となります。