照度計で計測してみた
この赤い測定器は照度計です。計測したい場所の明るさをLUX単位で調べる事が出来ます。この日は曇りで、屋外で35,300LUXでした。(×100が表示されているので、353に100を掛けた数値です。計測日9月16日午後2時)
● 100,000LUX 夏のお昼頃の直射日光。強すぎる陽射し。植物によっては葉にダメージ 枯死の場合も
●50,000~60,000LUX 夏の午後3時頃、夏の半日陰、たいていの野菜・草花に必要な照度
●30,000~35,000LUX 曇りの日の屋外、または晴天時の午後3時頃
●15,000~30,000LUX 冬場の曇りの日10時頃、冬場晴天の半日陰、屋内レースカーテン越し、主な観葉植物に向く照度
●10,000LUX 薄暗い屋外
●5,000LUX 明るい室内
●2,500LUX シダ類に適する照度
●1,000LUX 室内の中央
上の画像を撮影した時の照度は約35,000LUXでちょっと陽射しが足りない時間帯だったということになります。
ということは野菜の栽培には常に50,000LUXは必要ということでしょうか?どんな野菜も
常に50,000LUXの陽射しを与え続ければ豊作は確約されるのでしょうか?
LUXであらわす単位は「照度」のことで、
照度(しょうど、英: illuminance)とは、物体の表面を照らす光の明るさを表す物理量である。 照度は人間の感じる量を表す心理物理量のひとつである。
by Wikipedia
「照度」は人間の感じる明るさを表しているようです。しかし現在ではLUXという単位は生物学の論文の世界では使われなくなっている(光の単位)のだそうです。
じゃあ照度の計測なんて意味無いじゃんと思いましたが、そんなことはありません!
LUXという単位は光合成論文の世界ではあまり使われなくなっているとしても、植物と明るさの関係を述べる際の目安的に使われます。
調べてみると、まず植物には日照特性という分類があります。
野菜の日照特性
野菜に必要な光の量を語るときには日照特性と呼ばれる分類があり、以下のように表されています。
陽生植物 ……1日のうち6時間以上の直射日光が必要な植物。日陰では育たない
半陰生植物……1日のうち3~4時間程度の直射日光を必要とし、レース越しなどの日照が1日あれば育つ植物
陰生植物 ……直射日光の当たらない半日陰から日陰を好み、1日2~3時間程度の陽射しでも育つ植物
つまり 育てたい野菜によって適する日照時間と場所が変わってくるという分類です。
うちのような規模のシステムだと簡単には野菜ベッドを動かせませんし、そもそも日当たり良好の場所を選んで設置していますので、陽射しに関しては畑栽培の日当たりと同じだと思います。
そんな中で比較的アクアポニックスに向く野菜を選んでこれまで栽培してきました。
(万願寺唐辛子、トウガラシ、トマト、小松菜、リーフレタス、シソ、スイスチャードなど) アクアポニックスという水責めの環境にもなじめる野菜とでも言いましょうか(笑)
とにかくなるべく南向き必須、日当り良好、長時間の陽射しは当然!という思い込みで栽培をしてきました。しかし今回あらためて日照特性という事実を知りちょっとガックリきています。
どうりでシソのやつ、柔らかくなかったな… 日陰で栽培していたら柔らかい葉っぱだったのかもしれない…まあ、平気で食べちゃってたけど…
なんだミツバ! おまえ陰性植物かよ…orz
べつに育てたい野菜の日照特性に合わせて、一部遮光ネットを使うとか工夫すれば良いのですが、なるべく特性が同じ野菜を同時に栽培したほうが効率は良いですね。
(※一般的に半日陰とは直射日光の遮光率1/3〜1/2 )
これまで非効率的な栽培をしていたのかもしれません。
いいんです…
何事も勉強しつつ歩んでゆくのが人生なのですから。
野菜には日照特性がある!
陽生植物には50,000LUX程の明るさの直射日光を6時間/日以上はキープしてあげる。
半陰生植物なら3~4時間/日の直射日光か30,000LUXほどのカーテンレース越しの日照を1日分与える。
陰生植物は2~3時間/日の日照で日陰から半日陰の10,000~2,000LUX程度の環境を与える。
ぼんちすとはこのように理解しました。
来年のシソ栽培は家の裏に4号機システムを作って、日陰でアクアポニックスじゃー!
…と、思ったのですがそこまでしなくてもプランターでも十分ですね(笑)(笑)
せっかくなのであちこち測ってみた 10月12日 午後1時30分頃 晴天
柿の木の下、半日陰?にしては暗い 9,400LUX家の東日陰 12,050LUX敷地北、家屋の陰 10,790LUX ヤツデの木が元気過ぎ室内北の部屋 131LUX !暗すぎ! 観葉植物哀れ…キッチン…32LUX うそ…最暗(笑)
※植物は光合成を営むので、電磁波(太陽放射エネルギー)=「日射」という視点からの理解が基本となります。 この場合日射計という計器で測定します。日照計のLUXという単位は光補償点(こうほしょうてん)という植物の光合成速度と呼吸速度の関係を述べる際に使われたりします。
光合成にまつわる詳しい解説はプロのサイトにおまかせしたいと思います。
こんな使い方が出来ますね!
お安い照度計でしたがけっこう使えました。
関連
→ ① 植物を成長させる波長