カワニナ3段飼育槽を作りました
ホタルの幼虫の飼育では餌の確保が重要です。
幼虫が多ければ多いほど主食のカワニナも大量に必要です。そこで現在進行中の餌の調達と飼育に関しての試行錯誤をまとめてみました。
カワニナの購入
餌のカワニナを近所の水路などで調達することがむずかしい場合は通販などで購入する事になります。
しかしネット販売ではカワニナはけっこうお高いのです!
数十匹で千円以上のお値段で販売されている場合は、カワニナを餌としてではなく鑑賞目的で販売されているのだと思います。
水槽の水質浄化&お掃除 などの目的でアクアリウムを楽しむ人たちが購入するに違いありません(推測です)。
貝の一個単価が@20~50円もしたら、幼虫の餌として与えるには高すぎてとても長続きしません。しかも送料数百円は別。
ホタルの幼虫の数にもよりますが、昨夏ぼんちすとが購入した幼虫は約200匹で、数ヶ月後の現在は120~130匹ほどの数ではないかなと思っています。
(きちんと数えてはいませんが)
この幼虫たちにけっこうな数のカワニナやタニシを与えてきたと思います。上記の単価で購入していたら、たちまち
となってしまいます。
そこでキロ単位のお安いショップを見つけて多めにカワニナを確保し、幼虫と同様にカワニナも飼育しつつ少しづつ餌として与えていく、というスタイルになります。
しかしキロ単位でも3000~5000円となかなかのお値段のところが多い。
とはいえキロ単位になれば200~300個のまとまったカワニナがずっとお安くなって購入出来るので、やはり都度数十個購入するよりはるかにお得です。
ぼんちすともなんとかお安いところを見つけて↓購入しました。夏に左のカワニナを、冬に入って右の冬季限定食用丸タニシを調達。
カワニナの購入の話はこちら↓
タニシの購入の話はこちら↓
【試行錯誤】餌を生かし続けるために
カワニナが届くとすぐに今後継続して飼育していくための水槽を用意しなくてはなりません。昨夏購入したカワニナは3キロ。分量のイメージをよく検討しないまま購入してしまったので、ちょっと大量で驚いてしまいました。
あまりにも大量だったので3ヶ所に分割して飼育してみることにしました。ひとつが1号機の野菜ベッドで飼育する方法↑ 「カワニナプール」と名付けました。
「ホタルの養殖に挑戦してみた②」の記事で書きましたように、いきなり生息環境が激変したカワニナは死貝がけっこう出てしまいました。
死因がよく分からぬままサンゴや卵の殻などを投入してみたり…急に大量に死んだのでアンモニアが増えて微生物の分解が間に合わなくなり、サンゴなどでpHが高くなってしまっていた飼育水が毒性を持った、と推測しています。
もう後の祭り。下の飼育槽のオイカワが何匹も犠牲になってしまいました。野菜ベッドの微生物の力を頼りすぎておりました。
どんな飼育方法がカワニナに最適なのでしょうか。一応このような参考ページもあるのですが。
また、ジャンボックスの容器にも飼育場所を設けてみたのですが、こちらも結果的には死貝が出てうまくいきませんでした。
フロート式で底に腐敗沈殿物も溜まらず良いアイディアだと思ったのですが…
何が気に入らなくて死ぬんですか? え?
玄関で飼育していたホタルの幼虫容器の棚の下に水槽を設けても見ましたが、にわか作りなので微生物の繁殖不足でろ過のシステムが上手く働かず、pH調節が難しかったです。
ようするに屋外水路のような掛け流し環境があれば一番良いんですよね? そうでしょ?!え?
全滅する前に何とかせねば!ということで、ここまでの試行錯誤の集大成を製作することにいたしました。
カワニナ専用循環飼育容器の製作
とにかく貝の飼育に最適な新たなシステムを早く完成させねば犠牲者が増えるばかり。ということで、ホームセンターから↓このようなプランターを3個購入し、高低差で水流が起こるようパイプで繋いで組み合わせて完成させたのが
正確には2段目はタニシ専用の槽となっております。左横にろ過装置を置き、一番低い3番目のプランターから落ちた水が再びポンプで最上部のプランターに汲み揚げられ循環することで酸素を供給。ヒーターをろ過容器内部に入れ、最低温度の15℃に設定。
冬なので無理に活性上げなくても良いのですが、0度くらいの水温になってしまうと死ぬ貝が出てしまうようなので、仕方なくヒーター入れました。5~8℃位の温度設定出来る水槽ヒーター販売されてないですかね? 15℃も必要ないのですが。
飼育水の循環は上手くいったのですが、排水パイプに貝が侵入して詰まりやすくなるのでガードを取り付けます。
カワニナの槽にはアクアポニックス用の小石のジャリを、タニシの槽には砂と田の土を入れてあります。
製作してすぐにカワニナやタニシを投入しちゃいましたが、本当は微生物の充分な繁殖のために3週間は必要です。案の定NO3- NO2-の数値が高く、KH(炭酸塩硬度・アルカリ度)は低めです。
クレソンに最適だった3段システム
11月頭の製作当初、試しに2号機のクレソンの株を浮かべてみたところ、1ヶ月後にはこのように増えました。思わぬクレソンの収穫!嬉しいですが餌やりの邪魔になってしまいます。カワニナもクレソンを食べているようで葉に小さな穴がぽつぽつと開いています。苦いだろ~(笑)
【注意】カワニナやタニシなどにはまれに肝蛭(かんてつ)などの寄生虫が付いていることがあり、貝類を食べるときは良く加熱することが必要です。またクレソンやセリなどを生食する際に感染する場合もあります。
NAVERまとめ
【閲覧注意】タニシが好きで毎日食べていた男性、寄生虫が住み着き体が緑色に変色する・・・より
↑このような例もあるのでクレソンは溜まってしまう硝酸塩を取り除くためだけに栽培し、食用には避けたほうが良さそうです。
我ながらよく無事でいるなー
さて、システムを作ったからといって手がかからなくなるという訳ではありません。けっこう水が蒸発するので毎日補給しなくてはなりませんし、カワニナの幼貝がポンプの中に入り込んで水流を悪くするので掃除したり、死貝を見つけ次第取り除く、という作業もあります。
またこのシステムに満足しているわけではなく、出来れば密集飼育を避け、もっと広い容器に取り替えてゆったりと飼育したい、とも思っております。
まだまだ続く試行錯誤
というわけで、今回製作した「3段システム」によってカワニナ、タニシ類がトラブル無く今後も無事飼育していけたら良いなと思っています。
密集飼育なので殻の薄化の恐れもあります。
そのような時は、牡蠣の殻を手配済みです!
(調達先はメル○リです)
さらに、このシステムが上手くいかなかった場合は次の手を考えております。
どうだ!
ホタルの幼虫を飼育するなら、同時に餌のカワニナの飼育も必要になってきます。
幼虫より餌の維持でまさかこれほど苦労するとは思いませんでした。
しかし今年の夏、ふたたびホタルの光の舞いが見られることを目標に、今後も試行錯誤しながらなんとか飼育を続けていきたいと思います!
【餌に喰らいついたまま寝ていたらぼんちすとに邪魔される幼虫】